ニュースでも報道されている通り、2022年4月から成人年齢が現行の20歳から18歳に引き下げられました。
飲酒・喫煙・公営ギャンブル(競馬・競艇・競輪)は健康面への影響や非行防止、青少年保護等の観点からこれまでと変わらず20歳になってからですが、携帯電話の契約・ローンを組む・クレジットカードをつくる・一人暮らしの部屋を借りる等は親の同意がなくても18歳以上で契約できる様になりました。
私には今年成人になった子供がおり、この18歳成年には当たらないのですが、なぜ引き下げられる事になったのか興味をもちました。
日本古来の慣習では「一人前」と認められるのは13〜15歳でしたが、欧米の主要国の成人年齢である21〜25歳との「間」をとる形で明治9年に政府が成人年齢を20歳と定めました。その後、2007年に憲法改正の手続きを定めた国民投票法の投票年齢が、成人年齢が18歳に引き下げられている欧米に倣うかたちで18歳以上になりました。この時に「個人として社会に参加する年齢」ということで選挙権年齢と成人年齢改正の議論がなされ、2015年に選挙権年齢が18歳に引き下げられ、さらに2018年に成人年齢を引き下げる民法改正がされ、今年の4月から施行、つまり18歳と19歳は18歳成人として「大人扱い」されることになりました。
「今後は親の同意がなくても契約を結べる」つまり、今までは親の同意を得ていない状況での契約は「未成年者契約の取消し権」の発動が認められていましたが、契約を取り消せないということです。子に権利が与えられる反面、親が子を守ってあげられないということになります。「賃貸・電力などの契約」「消費者金融など借金・クレジットカード」「儲け話」「出会い系などのマッチングアプリ」「デート商法」「エステなど美容関連」など国民生活センターが特に気を付けてほしい「消費者トラブル」を紹介しています。
成人になった息子はこの4月に携帯電話を分割払いで購入することを決めました。クレジットカードを作成し、アルバイト料の範囲で払える3,000円を毎月払うことにしました。まだ学生なので本来親である私が購入すべきとも思いましたが、購入してから3年でまだ買い替えの時期には早いことから、一緒に購入した年子の兄の携帯電話と同様バッテリー交換、もしくはあと1年辛抱することを提案しました。しかし、画面割れしている上に機種が古いからという理由で、子が自分で購入することになりました。購入に際しては、子自身で商品を比較検討し、支払のことも親子で相談しました。自分で買った携帯電話なので、これまでとは違い大事に使用してくれることを期待します。
個人的には「18歳成人は早いのではないか」「やはり心配だ」という気がします。とはいえ、子はいつまでも子。きっと20歳を過ぎてもずっと心配はすると思います。子には「手をかけ 目をかけ 心をかける」と言いますが、きっと心をかけ続けることになります。いつか訪れる手を離す時期が少し早くなると解釈し、見守るしかないのかもしれません。
毎月、職員達が交代でつれづれなるままに綴っております。