私は大阪に住んで20年以上になりますが、故郷は九州西北部、長崎県の北部に位置する佐世保市です。
佐世保市は県内では2番目に大きな都市ですが、陸地は山岳が多く、西海国立公園九十九島は、各所に大小208の島々が交差して織りなす景観が大変美しく、夕日が沈む風景はいつ見ても感動させてくれます。 また佐世保市の最も大きな特徴として「港」の存在があります。1889年(明治22年)に開港された佐世保港は、1948年、西日本における戦後最初の貿易港に指定され、それによって佐世保の主要産業であった造船業は大いに成長しました。また、1952年には米海軍基地が置かれ、その後、佐世保市は「基地の街」として発展を遂げました。現在も街中には、戦後の名残とも言えるハンバーガー店や、アメリカ人たちが集うバー、赤煉瓦の町並みなど、アメリカンテイストを感じられる箇所が多くあります。外国人が居留しているのはもちろん、港に船が着くと特に街中には多くの陽気な外国の海兵隊等の人達が歩いていました。当時は見慣れた環境でしたので違和感はありませんでしたが、他府県では珍しいことだと大人になって気が付きました。 アメリカの独立記念日には花火が打ち上げられ、家の縁側で毎年楽しく見ていましたが、大阪で花火を見ようと思うと大変な混雑の覚悟が必要なので、なんと贅沢な見物だったと今になって思います。
美しい豊かな海に恵まれている佐世保市では、水産業も盛んに行われています。おもに沿岸漁業が主体で、波穏やかな九十九島では、魚類やカキ、真珠の養殖場が多く見られます。全国的には有名ではありませんが、特にカキ養殖の生産高は県内随一で、生食カキとして九州各県はもとより全国へ出荷され、品質の優秀さを誇っています。私は長いこと食べていませんが、とっても美味しいので皆さまも佐世保に立ち寄られることがありましたら是非召し上がって下さい。
昔からあったハンバーガーも今では「佐世保バーガー」として有名になり、人気店になると4〜5時間待ちだそうです。確かに美味しいのですが、港町でお魚も凄く美味しいので、なぜバーガー?!とちょっと不思議に感じています。
佐世保と言えばハウステンボス、通販のジャパネットたかた、歌手の前川清さん、作家の村上龍さん、阪神のキャッチャー城島健司選手、EXILEのボーカルTAKAHIROさんなどが有名ですが、同じ故郷出身の私は、どの場所も会社も人も応援しています。関西に住んで長くなりましたが、いつまで経っても長崎県人としての心は変わることなく、高校野球と高校サッカーはまず地元長崎の応援は当たり前、そして九州出場の高校を応援します。多分他の九州出身の人達も同じように、九州人一丸となって熱い応援をしていることでしょう。その故郷愛の精神は大阪生まれ大阪育ちの我が子にはあまり伝わらないようですが、そこはマイペースの熱さで応援しています。
今年もまた熱い夏がやって来そうです。今年は2年ぶりに帰省しようと思います。皆様も是非「よかとこ九州」へお出かけ下さい。
平成23年8月1日
神崎 裕子
毎月、職員達が交代でつれづれなるままに綴っております。