西野 信宏
皆様は最近「本屋」に行っていますか?今やネットショップで注文すれば数日で配達してくれるようになり、さらに店頭で買うよりも安くなっていたりしますので、実店舗に足を運ぶことが少なくなっているのではないでしょうか。
ですが、ここ最近本屋が大きく変化しています。今までと違った本屋がたくさん出てきていますが、その中でも有名な「蔦屋書店」が5月8日に梅田にオープンしました。早速行ってきましたので、少し紹介させて頂きます。
この蔦屋書店の特徴は「ライフスタイル提案の場」がテーマとなっており、普通の本屋とは一風違った店舗の作りとなっています。
今までの本屋では作者順やジャンルによって本が並べられていましたが、「蔦屋書店」では様々なテーマによって本が分類されています。棚ごとにテーマが決まっており、そのテーマに関連する商品が文庫・写真集・コミックなどの区別がなく一つの棚に集められています。
例えば「歴史」というテーマ内であれば「歴史とは何か?」というサブテーマで作られた棚や、神話からはじまって「AD500〜」「AD1000〜」といったように時代ごとに区切られ、その時代毎に関連する本が集められている棚があったりします。また「旅行」がテーマの棚であれば、目的先の旅行記や、文化・歴史に関する本が集められており、そこで興味を持てばそのまま旅行を申し込めるトラベルカウンターまで常設されています。他にも「なぜ人を殺すのか」といった、ちょっと怖いテーマの棚があったりします。
また「コンシェルジュ」というサービスがあります。これは、それぞれの棚ごとにコンシュルジュと呼ばれる人達が在籍しており、お客様が読みたいと思うぴったりの本を紹介してくれるというものです。ネットショップでも購入履歴から関連商品をおすすめしてくる機能はありますが、お客様と対話して要望や好みを聞き、それに応じた本を提案するという事は、ネットショップではなかなか出来ないサービスで、非常におもしろいと思います。
店内にはソファやカフェもあり、試し読みをじっくりできます。このように、今までの本屋や、ネットショップ以上に新しい本との出会いに重点を置いており、居るだけで楽しめる空間になっています。
一方で買う本が決まっている時には探すのが大変です。実際、私は時代小説を買いに行ったのですが、探しきれずにコンシェルジュに尋ねるも品切れでした。こんなに本があるのに自分が買いたい本がないというのは不思議な気分でしたが、この本屋は新しい本との出会いのために行く本屋だと考えると、これからは自分の目的によって本屋を使い分ける時代になっていくのかなと感じます。
私が訪れたときは、オープンしたばかりで店内は大混雑でしたが、少し落ち着いたらぜひ「コンシェルジュ」サービスを試してみたいと思います。
きっと、今までと違う本屋体験が出来ると思いますので、ぜひ皆様も一度訪れてみてください。