この冬は温度差が激しいですが、皆様お体の調子はいかがでしょうか。
さて、3月に入り春がそこまで近づいてきました。もうすぐ暖かくなり、お花見の季節がやってきますね。
今年の西日本の桜の見頃ですが、日本気象株式会社の発表によれば、暖冬であったため桜の休眠打破が遅れていましたが、今春の気温が例年よりも高くなるものと予想されるため開花は平年並みか少し早くなるようです。ちなみに、桜は次の年の芽を春から夏に形成して秋にかけて葉を落とし、生命活動を最低限に抑え一旦休眠します。その後、冬に一定の低温状態にさらされることにより覚醒します。このことを休眠打破といいます。そこから春にかけて花芽が成長段階に移行して開花していきます。休眠打破の時期の早さと休眠打破後の気温は桜の開花の時期に大きく影響します。つまり、休眠打破の時期が早くその後の気温が高ければ開花は早くなり、逆に休眠打破の時期が遅くその後の気温が低ければ開花の時期が遅くなるというわけです。
私自身、春の気温が高ければ開花が早くなるものと思っていましたが、そんなに単純な話ではなかったみたいですね。
さて、毎年春になれば日本各地でお花見が行われる訳ですが、そのお花見について地域により違いがみられるようです。
まず、桜の種類についてですが、本州で桜といえばご存じ染井吉野(ソメイヨシノ)をいいますね。ソメイヨシノの花言葉は「純潔」「優れた美人」。その花の美しさをおしとやかな女性に例えられたことからその花言葉がつけられたそうです。ソメイヨシノはその花言葉のとおり、姿の美しさから古来より人々を魅了し続けています。
本州のソメイヨシノに対し、沖縄で桜といえば寒緋桜(カンヒザクラ)を指すそうです。花が鮮やかなピンクで梅の花によく似ています。
花言葉は「あでやかな美人」。ソメイヨシノと同じく美しい女性に例えられているようです。また、寒緋桜は暖地性の桜なので見ることができるのは沖縄や鹿児島県のみです。逆にソメイヨシノは沖縄には分布していないようです。なぜなら、沖縄の冬は低温状態にならないので桜が休眠打破できず、開花できないので沖縄にはソメイヨシノがないのです。ちなみに、沖縄でスギやヒノキの花粉が飛ばないのも休眠打破が起きにくいからと言われています。なお、沖縄では桜の開花予想・開花宣言はこの寒緋桜に対して発表されます。寒緋桜の開花宣言が例年1月頃に発表されますが、ソメイヨシノの開花期が3月から5月ごろですので、沖縄では本州よりもかなり早く桜を拝むことができます。
また、お花見に関しては食べ物についても地域差がみられるようです。
株式会社ウェザーニュースの「お花見に欠かせない食べ物はなんですか?」というアンケートによれば、近畿・中国・四国・九州・沖縄ではおにぎりが一番人気で、東北・中部地方ではお団子、北海道ではザンギ(北海道のからあげ)が一番人気だったそうです。特に関東・西日本の人々の3割から5割がおにぎりを支持しているようです。ちなみに、青森県では焼き鳥をお花見で食べるのが通例らしいですね。
地域ごとに楽しみ方がそれぞれ違うというのは非常に興味深いものがありますね。
皆様も日ごろお忙しいとは思いますが、この春はゆっくりお花見でもしてみてはいかがでしょうか。
毎月、職員達が交代でつれづれなるままに綴っております。