子育ても一段落した今日この頃、80年代等の若い時に聞いた音楽を久しぶりに聴いてみると、とても懐かしく感じると共に、非常に心が癒やされることに気が付きました。
我が子からすれば曲調が古いなどと言われてしまいそうですが、私も小さい頃、母親が聴いていた歌謡曲等に同じ思いを感じていました。『なんでこんな暗い音楽が良いのだろうか?』と疑問を抱きましたが、今なら母の気持ちがわかる年齢となりました。
歳が離れた姉が、ビートルズやABBA、Queen、井上陽水、吉田拓郎、小田和正のレコードをよく掛けながら、歌っており、私には理解出来なかったのですが、音は確実に耳に残っているので今でもしっくりきます。
昔の音源は少しだけ残しているカセットテープにあるものの聞くことは無かったのですが、スマートフォンなどで気軽に音楽をダウンロード出来るので、昔よく聴いていた、何十年ぶりの曲でも歌詞を見ずに口ずさんで歌えると嬉しくなり、お掃除しながら聞くとより捗ります。それは脳の海馬にしっかりと刻み込まれているのだなという実感がわきます。
音楽が脳に与えてくれる影響として、知っている音楽を聴くと長期記憶を司る脳の海馬が刺激されます。それによって、かつてその曲を聴いたときに体験したことなど、関係のある記憶が引き出されます。これによって、忘れていたことを思い出す効果があります。
また、好きな音楽を聴いたり、カスタネットやタンバリンなどの簡単な楽器を奏でたり、歌に合わせて踊る、カラオケで歌うなど、音楽を通じて脳を活性化させる認知症のためのリハビリ方法があります。脳を活性化させるばかりでなく、食欲が増す、ぐっすり眠れる、笑顔が増えるなどの効果があるそうです。
音楽は、「記憶の扉を開けるカギ」とも言われていて、子どものときに歌った唱歌や若い頃に流行した曲を選ぶと、回想法と同様に昔のことを思い出して、さらに脳を活性化させる効果も期待できるそうです。
そして、癒やしの音楽はストレスを軽減し、そのときにストレスホルモンのコルチゾールの値が下がるそうです。これは癒やしの音楽だけでなく、テンポのいいダンスミュージックなどでも体内の抗体レベルが上がるということがわかっています。音楽を聴いて気分が良くなると、生理学的な変化が起きて、ストレスの軽減や免疫力アップに繋がると言われています。
ハミングなどをすると不安な気持ちが抑えられるということがありますが、これはプレッシャー対策にも使えます。フリースローで失敗しやすいバスケットボールの選手を対象とした調査で、選手にキャッチーでアップビートな曲を聴かせてみたところ成功率が上がったのだとか。もし、皆さんが心配性で大事なミーティングやプレゼンであがってしまう時は、力を抜いて聴くことのできる音楽をかけながら心の準備を行うと失敗を防げるかもしれません。
自由な時間が出来た楽しみと、懐かしさと共にコンサートに出かける回数を増やしたいと思っているこの頃です。
毎月、職員達が交代でつれづれなるままに綴っております。