インターネットの発達により世界中から情報が集まるようになりましたが、私自身は6年前に子どもが生まれたのを機にSNS(ソーシャルネットワークサービス)等を積極的に活用することで、情報化社会の恩恵を享受しています。
SNSの1つ、mixiには同じ趣味、興味、経歴などを持つ人たちが集い、情報を共有する「コミュニティ」と呼ばれる場があります。例えば好きな洋服のブランド、同じ年月に生まれたこどもを持つ親、出身校、好きなアーティスト、近隣に住む人、同じ目標を持ち勉強する人など、多種多様なコミュニティがあるのですが、自分の興味や関係のあるコミュニティに所属することでクチコミ情報を得ることができるのです。
例えば「沢山ある育児グッズの中でどれを選べばよいのか?」など全く知識が無い事も、育児中のお母さんのコミュニティで「新生児から使えて装着が簡単な抱っこひもはA。お座りができるようになればコンパクトなBが便利。」など具体的な情報を色々得ることができます。そうして情報を頂いたお礼に、自分の知っている情報を尋ねている方がいたら書き込みをして情報提供をすることで、更にコミュニティは発展していきます。
SNS上で育児日記代わりにつけ始めたブログ(ウェブログ=ウェブページ上の記録)も、悩みの解消や友人とのコミュニケーションにとても役に立っています。数か月、数年先に読み返すと、子どもの成長を再確認して改めて子どもへの接し方を考え直すこともできますし、悩み事を書くと友人たちからアドバイスを貰えることもあります。同じ様に友人もブログで子育てや仕事、家族の悩みなどをも書いているので私もコメントを書きますが、そうして情報を共有しあっているので年に一度程度しか会えない友人同士でも距離の遠さを感じません。
ブログがメールと違う点は、あくまでも個人的につけた記録、日記なので、悩みに対して必ずアドバイスを出さなければいけないわけではありません。メールだと悩み相談を受けてそのまま放置というのは友人関係にひびが入りかねませんが、ブログならコメントをするもしないも自由です。だからこそ悩みを書く方も気軽に書くことが出来ますし、書くことで自分の気持ちの整理にもなります。私はブログの公開範囲を友人限定にしていますが、敢えて不特定多数に公開し、社会に向けて自分の意見を発信するという使い方も可能です。
また、アメリカで学生向けに特化したSNSとして始まったfacebookでは、自分の経歴を入れることで過去に知り合った人たちが自動的にピックアップされてくるので、10年以上連絡をとっていなかった学生時代の友人や、日本を去り帰国した外国人の元同僚から連絡が来るなど、楽しい体験をしました。
ブログとメールの中間的コミュニケーションツールとされているtwitterでは普段知り合うことのできない著名人の生活や考えをリアルタイムに知ることができますし、また、緊急時に情報検索をすると威力を発揮することがあります。東京都副知事の猪瀬直樹氏のtwitterでの情報が東日本大震災で大変役に立ったそうですが、先日起きた地下鉄御堂筋線での火災も一般市民が流したtwitterの情報が一番早く、役に立ちました。
更に、パソコンを立ち上げずとも簡単にインターネットを閲覧でき自分好みにカスタマイズし携帯できるスマートフォンが急速に普及していることを考えると、情報化社会は今後ますます進むことでしょう。情報は新聞やテレビなどから受け取るだけでなく、自ら積極的に取りに行く時代に変わりました。ただし、特にインターネット上には正しい情報もデマも、何もかもが一緒になって溢れていますので、その点を充分注意し自ら取捨選択することが必要です。
一般に、コンピューターによる情報システムの利用が広く市民生活や企業活動に浸透した社会を「情報化社会」と言いますが、資産、資本などの財力にかわって、知識や情報が優位となる社会でもあると言われています。知識や情報を得ることは、財力を得るより簡単です。普段はあまりパソコンを触らない、SNSに参加したことが無いという方がいらっしゃいましたら、是非一度試してみて下さい。初めは戸惑われるかもしれませんが、情報化社会の恩恵を実感できるはずです。
鈴木 由紀子
毎月、職員達が交代でつれづれなるままに綴っております。