北島 英子

 原稿を書いているこの時期は確定申告が終わり、ほっとするのも束の間、確定申告の資料を片づけながら法人の決算作業に取り掛かっています。毎日の気温差がとても激しく、身体も悲鳴をあげるのではないか?!と心配しながら乗り切っているところです。
 
 3月は世間では卒業や異動のシーズン、4月は入学式や入社式、3月同様異動のシーズン、税制改正や社会保険料率が変わる時期です。ちなみに、私にとっての新しい環境は、プライベートでは大学時代の大阪在住の唯一の友人がご主人のお仕事の都合で4月から福岡に転勤となり、とても寂しくなること、お仕事では、設立以後、清算結了されるまでお手伝いをさせていただきましたお客様とのお別れ、そして、新たに弊社とお付き合いしていただけることになりましたお客様との出会いがありました。出会いも別れも同じように希望と不安が入り混じった感情が湧き出てくると同時に、時期的にもそんな時なのかもしれませんが、出会った頃のことを思い出したり、初心に帰って今やっていること、思っていることを改めて見つめなおしたりします。
 
 さて、お話しはがらりと変わりますが、事務所内での回覧記事の中に4月から社会保険制度が一部変わる、という冊子がありました。社会保険に加入されている事業者さまにおきましては、すでにお知らせの用紙が届いているかと思いますが、ここで改めてご紹介いたします。
 
 まず一つ目は、3月分(4月納付分)から大阪の健康保険料率が現行の10.04%から10.07%に引き上げられます。

 そして二つ目は、4月から傷病手当金と出産手当金の計算方法が変更となります。両手当金の支給の目的は、給与(報酬)を受けられない休業中の被保険者とそのご家族の生活を保障するため、協会けんぽに申請書を提出すると手当金を受け取ることができる制度です。

3月31日までの支給金額の計算方法は、
[休んだ日の標準報酬月額]÷30日×2/3で、
4月1日からは、
[支給開始日以前の継続した12ヵ月間の各月の標準報酬月額を平均した額]÷30日×2/3となります。もし、支給開始日以前の期間が12ヵ月間に満たない場合は、
@支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額、か、
A28万円 を比べて少ない方の額を使用して計算をします。ちなみにAの28万円は、当該年度の前年度9月30日における協会けんぽ全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額なので、加入している健康保険組合によって変わることもあります。
 
計算方法が変わった主な理由は不正受給を減らすこと、だそうです。計算方法が変わったことで、より実態に近い手当金が支給されることは、受け取る側も健康保険料を納付する側も納得のいくことだと思います。マイナンバー制度が今年の1月から始まっていますが、良い情報を聞くことはほぼなく、悪い情報ばかりが流れている気がします。どんなことにも良い面もあれば、悪い面もありますが、社会保険制度にもマイナンバー制度が本格的に活用され、その制度によって不正受給が減り、私たち加入者の健康保険料の負担が少しでも減ればいいですよね。
 
 平成28年が始まって早3ヶ月が経ちました。4月から始まる新年度をきっかけに、何か新しいことを始めてみようかなと思う今日この頃です。