望月 貴之
「今日は、48秒で泳げた。また1位になった。将来はオリンピック選手になるんだ。東京オリンピックのときは、まだ中学生だから無理だけどその次のオリンピックに出るよ。」これは小学2年生の私の息子の会話です。
小学1年のときから水泳を習い始めて、めきめきと力をつけてきています。今は週6日でがんばっています。ついこの間も、オリンピックを目指すには、日本で1番にならないといけないことと現在の目安となる日本記録を話したところ、息子はうれしそうに「今のタイムを半分にしたらオリンピックに出られるよ。ママ!!」といったときには、子どもの発想力はすごいと思いました。まさかそんな反応をするとは思ってもいなかったのでこちらがびっくりしました。
息子は今のところ順調にタイムを縮めていっているのでこのペースで記録が伸びていくものだと思っているふしがあります。あるところまで来たらタイムの伸びがとまっていくことをまだ知りません。挫折も今のところ味わっていません。タイムの伸びがとまったときに子どもはどんな反応をするのだろうか・・・
私も小さいころカラーボールで野球をして遊んでいて将来はプロ野球選手になりたいと思っていました。ただ現実はそう甘くもなく中学の野球部では補欠だったこととそんなに才能がないことが分かりその夢はいつしか消えていました。
高校では陸上部に入りました。小学校、中学校では中距離ではそれなりの記録だったのですが、高校ではみな私より早い人ばかり、しかもレベルが高くてびっくりしました。その当時の先輩が「5000mで16分を切るのは練習をしっかりやれば切れる。15分の壁を切るのには素質が必要」と言っていたのですが私はついにこの16分を切れませんでした。
3000メートルまではこのタイムを切るペースで行くのですがそこからペースダウン。ある程度のレベルで終った自分は中途半端で人に自慢できるほどの記録はもっていません。
そんな自分の過去があるので、子どもがこれからどんな成長をしていくか楽しみでもあり不安でもあります。野球のイチロー選手やサッカーの本田選手は小学校から思っていた夢が実現しました。子どもの夢に対する思いはすごいし、それを継続するのもすごいことです。一方、陸上でオリンピックに出場した為末選手の「努力だけではオリンピック選手にはなれない」という発言もあります。この発言の真意もよく分かります。ここだけピックアップされてしまうと嫌味に聞こえてしまいますが、それだけ出場することは難しいということ、オリンピックに参加できなくても努力すればある一定のレベルまでは持っていけることは間違いないと思います。今言えることは、子どもの可能性は無限大なので夢は持たないといけないと思っています。小さい子どもはまた、親としては子どもの可能性も信じつつ応援していきたいと思います。
最後に、大阪でも6月4日梅雨入りになりました。今年の梅雨は暑い日が続きますので水分補給や塩分補給で熱中症に気をつけて今月ものりきっていきましょう。