例年になく残暑が厳しく10月に台風が日本列島を通過するなど、2017年は気候も厳しかったですね。猛暑の次はまた寒い冬になるのでしょうか?
2017年もあと2ヶ月を切る時期になりました。経済に於いては、今年は株価が徐々に上昇し企業の業績も上がってきている様です。また一方では、東芝の不正経理に始まり、日産のリコール、そして神戸製鋼のデータ偽造等、企業のコンプライアンスが問題になりました。
中小企業では、景気が上向くにつれ従業員の採用が厳しくなり、今後団塊の世代の退職と合わせて人手不足になる可能性は大きいと思います。また10月から最低賃人が大阪では、26円引き上げられ909円になりました。パート等時間給の従業員の多い業種では、年間で約3%の人件費負担が多くなります。また人件費の上昇に伴い宅急便等の運賃が上昇し、通信販売等の運賃の占める割合が高い業種は、その負担が経営を圧迫して来ています。一方で商品の単価はあまり上昇していませんので、特に中小企業は前述の経費の負担を補うために取引先等の売上を上げるか、利益率の良い商品の販売にシフトするなど高付加価値へ舵を切る必要があります。
最近、金融機関の方と交流する機会がありましたので、その内容を紹介したいと思います。
金利は、日本政策金融公庫の基準金利ですと1.81%です。また最近は経営者保証免除制度ができ、基準金利に0.2%をプラスすることで、それを利用できるそうです。
その免除制度とは、平成26年2月1日から「経営者保証ガイドライン」が適用開始され、経営者の個人保証を不要とする融資取引の環境が整い、現場は少しずつ動き出しているそうです。それを受けて、日本政策金融公庫では「経営者保証免除特例制度」を設けており、一定の要件を満たした場合に、借入の経営者保証が免除されます(既存融資も可)。
この制度が、平成26年度補正予算により要件が拡充され、平成27年2月16日から以下の新要件による運用が開始されています。
1. 税務申告を2期以上実施し、かつ、事業資金の融資取引が1年以上あり、直近の1年間、返済に遅延のないこと
2. 最近の決算期において、次に掲げる方法により算出した年数が10年未満であること
有利子負債(短期借入金+長期借入金+社債)÷{減価償却後経常利益×1/2(経常欠損の場合は1/2を乗じない)+減価償却費}
個人保証をしたくない方にとって、良い方法かもしれませんね。
政治では、トランプ大統領のアメリカンファースト、小池都知事の都民ファーストに民意が動き、徐々に自国主義的な動きになってきています。さらに北朝鮮の核・ミサイル問題では日本もその標的になっているので、その危機の影響も考えねばならないと感じます。
年末に向け忙しくなる時期です。健康には十分気を付けて下さい。
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