朝晩めっきり寒くなってきましたね。10月初旬の真夏のような気候がうその様です。
さて、以前に私は週末農業をしていることお伝えしたと思います。10月9日の土曜日に稲刈りを行い17日に臼引きを行い玄米にすることができ米の収穫が完了しました。今年の収穫量は30キロの袋が37本でき合計で1,110キロでした、作付面積は約22アール(2,200u)です。昨年は関西一円でウンカという害虫被害で29本870キロでしたので約3割増となりました。
昔は、米の収穫単位を石高で表していました。辞書で調べますと、太閤検地以来、米の収穫高を基準とした土地生産高の表示とされています。江戸時代には、金1両=米一石の価値のようでした。
一石は、人間が1年間の食べる米の量を基準に設定されたそうです。
一石=100升=1,000合
1合が約150グラム
一石は150キロとなります。
これを私の1,110キロで計算すると7.4石=7.4両ということになります。現在米の小売価格は30キロで9,000円とすると一石は45,000円となり7.4石では333,000円ということになります。
百万石の大名は現在価値では、450億円の収入となります。帝国データバンクの資料によりますと中堅Lクラスの企業は全国で約1,900社従業員が100人から500人規模が100万石クラスとなます。
米の収穫までは土起こし、籾まき、苗床作成、代搔き、田植え、肥料まき、草刈り4回、消毒、稲刈り、臼引きと毎日の水の管理になります。工程数では、5月5日に籾まき6月6日に田植え10月9日の稲刈り、玄米にする臼引きが10月17日まで165日で完了することになります。この中で一番作業量が多いのは籾まき(半日×2名)、田植え(1日×4名)
、稲刈り(1日×4名)、臼引き(半日×4名)で肥料や消毒は半日×2回、草刈り半日×6回です。投下した労働量は総工程日数15日(120時間)ほどになります。
これを収穫した金額から時間単価に換算すると2,775円になります。これは収入を時間単価としたわけですから、そこから肥料代等24万円を差引くと時給775円になります。これは最低賃金以下になりますね。これでも大半は機械化していますので、これ以上生産性を上げるためには大規模化するしかないと感じます。こんな手間をかけて出来た新米を食べると、その美味しさで苦労も忘れて喜びを感じています。そして事務所のスタッフに新米のプレゼントをして満足しています。
来年からはスタッフの評価を石高制にしてみようかと考えたりしています(笑!)
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