新年あけましておめでとうございます。
昨年12月16日に第46回衆議院議員総選挙がおこなわれ、自民党と公明党が合わせて325議席を獲得し、圧倒的勝利で政権が代わることになりました。対して民主党は改選前の4分の1程度の57議席に落ち込む大敗をし、野田首相は選挙当日に責任を取って党代表を辞任するという、政治の世界では3年3ヶ月前とは全く異なったことが起こりました。
前回は、自民党の閉塞感のある政治から、民主党政権になれば無駄のない政治がおこなわれ、財政赤字が解消し、景気が回復して国民生活が向上すると期待していました。しかしその結果は、無駄の削減は実現したとは感じられず、景気は回復しないまま消費税の増税だけが決まったような政権だったような気がします。今回の選挙結果で衆議院と参議院とでのねじれが解消されたことに伴い、国会での審議がスムーズになり法案が成立しやすくなります。
今後政権が安定することにより株高になり、円安が進行するだろうとエコノミストたちが言っていますが、実際選挙後には株価が1万円近くまで上昇し、円は84円前後まで回復しています。これは24年の年始では株価が8,400円程度、為替レートは77円前後だったことを思うと、現在は株価で1,500円程度値上がりし、為替レートは7円程度円安になったと言えます。景気回復のために補正予算や金融緩和がおこなわれ、早期にデフレ脱却をめざして政治の舵がとられることになるのでしょう。
本年度の税制では、復興特別所得税と復興特別法人税が創設され、特に所得税においては1月から今までの所得税+所得税の2.1%の復興特別所得税が課税されることになりました。給与の源泉所得税では税額表が変更され1月分から2.1%多く所得税が多く徴収されることになります。これは平成25年から24年間課税されます。また所得税であるため、身近では預金利息に係る所得税や配当に係る源泉所得税、報酬に係る所得税についても復興特別所得税が加算されることになります。
法人税では、平成24年4月1日から平成27年3月31日開始する事業年度について法人税+法人税の10%の復興特別法人税が課税されることになります。法人税は、平成24年4月1日開始事業年度から減税になっており法人税率が30%から25.5%に引き下げられましたが、上記の復興特別法人税のため3年間は10%上乗せされ28.05%になります。
また平成26年4月から消費税が8%になります。建設業の方におかれましては、請負契約が25年9月末日までの契約であれば完成引渡しが26年4月1日以降であっても5%のままで良いことになっていますので、注意が必要です。
このように税制においては個人に増税され、法人には景気回復や国際化の中での減税となっています。
平成24年11月号でお伝えしました経済産業省認定の経営革新等支援機関に11月5日付けで認定を受けました。今年は認定支援機関として金融機関と連携して関与先様の経営計画作成業務を充実させてゆきたいと思っています。
平成25年が皆様にとってより良い年になりますよう税理士法人マークス一同心より願っております。
このレターは毎月1回、事務所通信とともに関与先さんにお配りしています。
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