今年も皆様のご協力のおかげで、無事に確定申告を終了することが出来ました。私自身は、数年ぶりに風邪をひき、
2月中頃から3月初旬まで咳が止まらず、万全の体調でなかったので効率が悪かったです。
譲渡所得では、不動産・株式の売却が多数ありました。また住宅取得控除の申告も数件あり、株式と不動産の景気が良いことを申告で感じることができました。
今年、長男が住宅を取得することになり相談を受けたので、住宅ローン控除の税制改正等について調べましたので、令和6年の改正等について紹介します。
住宅ローン控除とは、個人が住宅用家屋等を借入金で新築・取得・増改築をした場合、ローン控除として年末に借入金の残高の0.7%に相当する金額をその年分の所得税から控除することができる制度です。
ローン控除額は新築と既存住宅等(既存住宅又は増改築等)に区分され、さらにそれぞれが「認定住宅等」と「それ以外の住宅等」に区分されます。
新築認定住宅等
・認定住宅 … 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅 借入限度 4,500万円
・ZEH水準省エネ住宅 … 省エネ基準より強化した住宅 借入限度 3,500万円
・省エネ基準適合住宅 … 従来からの省エネ住宅 借入限度 3,000万円
・その他の住宅 … 上記に該当しない住宅 借入限度 0円
※上記には、夫婦いずれかが40歳未満又は19歳未満の扶養親族を有する場合は、子育て特例個人として認定住宅には
500万円 ZEH水準住宅と省エネ住宅には1,000万円借入限度額が増額されます。
既存住宅等(昭和57年以降に建築又は新耐震基準に適合)
・認定住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅
借入限度 3,000万円
・その他の住宅 借入限度 2,000万円
このように一定水準以上の耐震性や省エネ対策がある新築住宅はローン控除の対象となりますが、それ以外の新築住宅はローン控除の対象となりませんので、新築時には建築会社に該当するかどうかの確認をする必要があります。
住宅の認定基準
認定長期優良住宅
断熱等性能等級5、一次エネルギー消費量等級6、耐震等級3 維持管理計画の提出等
認定低炭素住宅
断熱等性能等級5、一次エネルギー消費量等級6、
下記の選択的項目の内1つを講じる
(・HEMS導入 ・節水対策 ・木材の利用 ・ヒートアイランド対策等 ) + 太陽光発電設備等
ZEH水準省エネ住宅
断熱等性能等級5、一次エネルギー消費量等級6、一定の耐震基準
省エネ基準適合住宅
断熱等性能等級4、一次エネルギー消費量等級4
控除対象となる家屋等
・自己の居住用
・自己の居住用部分が総床面積の2分の1以上
・家屋の床面積が50u以上
住宅取得等資金贈与の非課税特例
父母や祖父母から居住用の住宅の新築等の対価に充てるための資金の贈与を受けた場合、一定の額の贈与税が非課税となります。
・贈与期間 … 令和6年1月1日〜令和8年12月31日
・非課税限度額 … 下記住宅については1,000万円 それ以外の住宅については500万円
省エネ住宅(断熱等性能等級5以上かつエネルギー消費量等級6以上)
耐震住宅 (耐震等級2以上又は免震建築物)
バリアフリー住宅(高齢者等配慮対策等級3以上)
子育てエコホーム支援事業の創設
申請時において、18歳未満の子を有する世帯又はいずれかが39歳以下の世帯
長期優良住宅 … 100万円
ZEH水準省エネ住宅 … 80万円
リフォーム工事 … 工事内容により上限30万円〜60万円
上記以外の世帯
リフォーム工事 … 工事内容により上限20万円〜30万円
上記の補助金を受けることができます。
また、断熱窓への改修や高効率給湯器導入補助金もあります。
子育て世帯や若者夫婦には優良住宅を取得すると、ローン控除や補助金で優遇されることになります。若い世帯の住宅取得促進になれば良いですね。
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