平成23年は色々なことがありました。3月11日の東日本大震災と福島第一原発の事故、及びそれに起因する原材料等の不足による売上減、ギリシャ発のヨーロッパの経済危機による超円高不況、震災復興や年金財源確保のための増税論による個人消費の落ち込み、原発事故による電力不足等ネガティブなことが沢山生じました。一方、 明るい話題としては、なでしこジャパンによるワールドカップ優勝があげられるでしょう。
我々中小企業に於いては前述の外的要因による経営環境は増々悪化した感は否めません。しかし経営は継続しなければならないのです。そこで現状を把握し、対応する方法を紹介したいと思います。
第一、
市場はあるのか。つまり我々の製品及びサービスが市場から必要とされているのか又は欲しい人はいるのかを把握する。
第二、
価格と商品(サービス)のバランスが合っているか、供給する商品(サービス)と市場が求める価格との乖離を把握する。
第三、
自社の損益分岐点及び収支分岐点の把握です。自社は月間幾らの売上高を上げれば利益が出るのかを常に念頭に置いて
営業するのと共に、資金繰りが廻るには月間幾らの資金が必要かを理解する。
第四、
新たな付加価値の創造 今までの商品やサービス、取引先、仕入先、販売方法以外に新たなものを創造する。
つまり円高であればそのメリットを活用し、原材料や商品等の輸入を活用する。また電力不足であればそれをビジネスチャンスと考え、省エネ製品や脱電気製品の開発等を行う。また販売方法も今までの取引だけでなく、通販や直販などで自社製品をできるだけ川上で販売できないかを考える。
第五、会社の意識改革 経済、経営環境が激変していく中で社内の意識改革は最も重要です。既成概念を払拭し、環境に対応した社内の意識と組織の再構築は急務であり、それを実践するのが経営者の仕事である。
以上五項目を意識して、企業経営をどうするのかを年末年始に考え、新年の経営方針に反映し実行されてはいかがでしょうか。それを具現化するために言葉と数値を示し、各社員がそれを共有する環境作りも経営者の仕事であると考えます。
昨年は様々なことが起こりましたが、マークスのお客様が1社も破綻することなく経営されましたことは、何より経営者の努力の結果であると思います。今年は全てのお客様の業績が向上することを願い、そのサポートができるサービスを提供できる事務所に成長してゆきたいと思います。
代表社員税理士 福田 重実
このレターは毎月1回、事務所通信とともに関与先さんにお配りしています。
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