代表社員 福田重実
地方税の納税通知が沢山送られてきていることと思います。その中の個人住民税について紹介したいと思います。
個人住民税は、地方税の一種で、都道府県が課税する都道府県民税と市町村が課税する市町村民税とを合わせたもので、市町村が一括して賦課徴収することから住民税と呼ばれています。
賦課方法 毎年1月1日に居住している市町村(原則住民票の住所)で課税されます。
年の途中で転居しても課税される市町村は従前のままです。
税額 前年の所得に応じて計算される所得割と均等割を合算した税額です。
納付方法 普通徴収 6月から4期(6月、8月、10月、1月)に分けて納付
特別徴収 6月から翌年5月まで12回に分けて毎月の給与から天引きし事業者が納付
均等割については、都道府県均等割と市町村均等割で構成されています。総務省のHPでは「地域社会の会費的なもの」とされ通常5,000円(都道府県民税1,500円 市町村民税3,500円)と定められています。但し、震災復興財源として平成26年度から令和5年度分までの間、年1,000円(市町村民税・道府民税各500円)引き上げられています。また令和6年からは森林環境税1,000円が付加される予定です。この均等割や所得割の税率は都道府県や市町村の裁量で増減することができます。
滋賀県が琵琶湖森林づくり県民税800円、兵庫県が県民緑税800円、京都府が豊かな森を育てる税600円、奈良県が森林環境税500円、和歌山県が紀の国森づくり税500円、大阪府が森林環境税300円等森林整備等環境税として引き上げられているようです。
また市町村においても神戸市が認知症対策として400円、北海道夕張市500円、横浜市900円が引上げられています。名古屋市だけは200円減額されています。
所得割は、基本的には都道府県民税4%と市町村民税6%合計10%ですが、政令指定都市の場合には都道府県民税2%と市町村民税8%と設定されています。しかし、下表のように都道府県により増減されている場合もありますので、一部紹介します。
例えば、住民税の課税所得が100万円の場合
均等割 | 所得割 | 合計 | |||
都道府県 | 市町村 | 都道府県 | 市町村 | ||
大阪市 | 1,800 | 3,500 | 2% | 8% | 105,300 |
神戸市 | 2,300 | 3,900 | 2% | 8% | 106,200 |
名古屋市 | 2,000 | 3,300 | 2% | 7.7% | 102,300 |
横浜市 | 1,800 | 4,400 | 2.025% | 8% | 106,450 |
夕張市 | 1,500 | 3,500 | 4% | 6.5% | 110,000 |
この様に、居住する場所により住民税の納税額に差異があります。この住民税により、私たちの身近 な生活に関わること・医療や教育などの住民へのサービスが行われています。