代表社員 福田重実
過去の事務所ニュースにて、米作りをしていることを紹介したことがあります。今回は、令和5年度の米作りについて紹介します。
米作りは田植えから始まると思っていらっしゃる方が大半だと思いますが、実はもっと前の時期から始まっていますので、時系列に紹介したいと思います。
前年の稲刈りが終わってから11月19日に耕起をしました。これは稲わらなどの有機物をすき込むことで、堆肥の使用時同様の効果を生み収穫後の地力低下を防止するためです。そして、確定申告明けの3月20日に春耕をしました。これは春に発芽した雑草をすき込むためです。その時に元肥料を10アールにつき40キロを撒きました。
@ 苗作り
籾(もみ)を塩水で浸し良い籾を選別します。この時の濃度は生卵が浮く程度の塩分濃度です。種になる籾の量は約5キロです。これは3日程度病気を防止するために消毒液に浸し少し発芽させます。苗箱に新聞紙を切って敷き、その上に床土を詰め、そこに先ほどの籾種を均等に撒きこの上に土を被せます。20アール(2000u…25mプール8個分)に植えるために今年は44枚をつくりました。これを苗代(水を張った田んぼ)に設置します。今年は5月3日に行いました。作業時間は約4時間でした。約1ヶ月で約15センチ程度になり苗が完成します。品種はヒノヒカリです。
A 代掻き(しろかき)
田植えをするために田んぼに水を入れてトラクターで耕作します。これは田植えをしやすいように、土を柔らかくする・土の表面を平らにする・雑草の発生を防止する・水もちを良くするためにします。代掻きの時に雑草の発生を防止するために除草剤を散布します。
この作業は田植えの1週間前にします。作業時間は10アールにつき約3時間程度かかりました。
B 草刈り
春になると雑草が急激に成長するので、畔(あぜ)に生えている雑草を刈り田植えをしやすいようにします。10アールにつき約1時間かかります。5月21日に行いました。
C 田植え
今年は6月3日、4日の2日間に分けて行いました。例年ですと1日で済むのですが天候により2日間になりました。
田植えは田植え機で行いますが、端は田植え機で植えることができないので手植えをします。また田植え機が上手く植えられなかったところも手で植えます。田植えはどの様に植えるかがポイントになります。上手く綺麗植えないと作付けが減り収穫も減ってしまうからです。私の田植え機は4条植えで一度に4条の苗を植えることができます。規模の大きい農家は8条や16条植えの田植え機を利用しています。
田植直後
令和5年6月11日
D 除草剤 令和5年5月17日実施
水田でのヒエやその他の雑草の発芽を防止し、稲の生育を良くする為に10アールにつき1キロの除草剤を散布しました。水田での散布は足元が悪いため、結構足腰に来ます。散布する時は手動の散布機を利用します。10アールにつき30分かかります。
E 草刈り
2回目の草刈りを実施しました。この時期1週間で5センチ程度雑草は伸びます。6月18日に行いました。
F 水の管理
毎日夕方に水田に水を入れます。私の水田は1日で水が無くなりますので3時間くらい水を入れています。(結構綺麗な水で沢蟹が生息しています。)
これは土用の期間(1週間程度)を除き、稲刈りの2週間前まで行います。
今後7月の下旬に追肥料の散布、8月の初旬に害虫防止の消毒の予定です。8月中頃には稲穂を作り始め、白い花が咲く予定です。
台風等の災害が無ければ、10月初旬に稲刈りができる予定です。
次回の報告は、米の収穫について11月号で紹介したいと思います。
令和5年6月16日 田植から5週間後