代表社員 福田重実
先日、金融機関とハウスメーカーとの共催で相続セミナーを開催しました。今回は事務所の所在地の住吉地区に限定しました。
前半は、当事務所の顧問先でもある堤弁護士が「相続のイロハ」という内容で民法の相続法の改正点、遺言書の作成方法の改正や遺言書の法務局での保管が始まること、公正証書遺言書のこと等を説明されました。また、実際の事例を取り上げて、相続が争続になったことを分かりやすく紹介されました。
後半は私が担当で「相続税のしくみと節税」という内容で相続税と贈与税について説明しました。相続税の仕組では基礎控除・法定相続人について説明し、相続税と贈与税の税率の違いを説明し、相続財産の財産評価・債務・非課税財産の内容を紹介しました。特に「非課税財産では、仏具で純金の仏像やおりんは仏具として利用すれば非課税財産該当します。」という話には、皆さん興味を持っておられました。
また、相続税の申告する時に、一番重要なのは遺産分割です。相続人複数であれば、法定分ではなかなか分ける事が不可能なので、争続になる場面が時々あります。全て現預金であればそのような問題は発生しないという旨を話すと参加者の皆さんは笑っておられました。
それから、相続税を節税するためには生前に贈与を活用した対策を説明しました。
➡相続時精算課税制度 (2,500万円)
➡教育資金の贈与 (1,500万円)
➡結婚・子育て資金の贈与(1,000万円)
➡住宅取得等の贈与 (3,000万円)
➡贈与税の配偶者控除 (2,000万円)
➡単純贈与 (110万円)
税務署は名義預金と言って被相続人の家族名義の預金に目を光らせています。例えば、家族名義の通帳であっても通帳印鑑は被相続人が管理していたり、専業主婦の奥様や学生である子供名義の預金の残高が沢山ある場合です。これを回避するためには、贈与契約書を作成して非課税の範囲内で贈与をしたり、贈与税の申告をしたりすることを説明すると贈与契約書作成方法の質問がありました。また、教育資金や結婚子育て資金の贈与は銀行で特別口座を作成するだけで良いと説明し、セミナーの最後で金融機関の支店長からその説明がありました。
節税は、事前に相談し行動しないと申告時になって節税は出来ないことを理解して頂きました。