台風19号が日本列島を襲い、東日本等に甚大な被害がありました。昨年は西日本が被害を受け、毎年日本列島が台風の被害を受けるようになりました。地震だけでなく、台風による風水害等の対応準備をしなければなりませんね。
今回は士・師・司の言葉の違いについて紹介したいと思います。
人の資格や職業を表す言葉に、士や師が付くものがあります。税理士と医師・美容師・宮司等代表的な例です。
士:栄養士・保育士・建築士・不動産鑑定士・土地家屋調査士・行政書士・司法書士・救急救命士・税理士・公認会計士・歯科技工士・歯科衛生士・社会福祉士・弁理士・無線技士・理学療法士・臨床工学技士・介護福祉士・言語聴覚士・社会保険労務士のように国や知事が認定した公的な資格の他に、剣道の範士・教士・錬士のように民間の団体が認定した資格の士もあります。
士業は、法律で規定されており(弁護士ならば弁護士法)、名称が独占されていること(名称独占資格)に加え、専門的行う業務について業務の独占が与えられています(業務独占資格)。その中で『8士業』と言われるのは、弁護士・弁理士・司法書士・行政書士・税理士・社会保険労務士・土地家屋調査士・海事代理士で職務上必要な場合において行う戸籍・住民票などについての請求権が認められていることから区別して8士業と呼ばれています。
師:教師をはじめ、歯科医師・薬剤師・柔道整復師・看護師・助産師・保健師・臨床検査技師・理容師・美容師・はり師・きゅう師・診療放射線技師・調教師・調理師のような公的資格の他に、伝導師・牧師・導師のような宗教上の師や手品師・奇術師・絵師のように特殊技術の保持者があります。
教育を職業とする人
… 教師
高度技能者で、自分の技能を伝承させる立場の人
… 工師・調理師・美容師・理容師 等々
医療関係(江戸時代までは医学だった領域も含む)で、第二次世界大戦前に職業として確立されていた職業
… 医師・看護師・保健師・助産師・鍼灸師・はり師 等々
上記の士・師の他に司もあります。「司」字訓の「つかさ」「つかさどる」は、「役所」や「公の仕事を取り扱う人」を意味し、行司・宮司・郡司・国司・祭司・斎院司・造酒司などの言葉が生まれたそうです。この用い方の延長の職名として児童福祉司・身体障害者福祉司・知的障害者福祉司・保護司などがあり、いずれも特別の職務の名称であり、前記の「・・・士」「・・・師」とは異なります。これらのうち「・・・福祉司」は地方公務員、「保護司」は法務大臣から委嘱を受けた民間人です。
このように法律的明確な区別は無いようです。世の中には様々な「し」の職業がありますね。
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