今年も残すところあと僅かになりました。
今年ほど我々の経済活動での出来事が多くあった年はないのではないかと思います。
ロシアのウクライナ侵攻による経済への影響
特にロシア産原油や天然ガスの供給停止による世界的なエネルギーの不足と高騰です。エネルギー不足は電力代やガソリンを中心とする燃料費の高騰で企業の生産コストや物流コスト等を上昇させ企業利益を圧迫しました。また一般家庭の光熱費の上昇が個人消費の低下を招いています。当初は早期に収束すると予測されましたが、なかなか収束は見えないようです。またウクライナ産の小麦等の輸出困難の影響で、国内の小麦や肥料が高騰しインフレになっています。
21世紀になって、戦争がこのように大きく我々の生活や経済に影響を及ぼすとは思っていませんでした。日本では安全は当たり前のように思っていたことが、そうではないことが分かり、戦争の影響により様々なコストが増加してしまうことが分かり始めました。
半導体不足の影響
我々の生活には半導体を使った製品が溢れており、世界で生産の遅れが発生し、自動車や給湯器の生産の停滞し製品不足になっています。
円安による輸入価格の高騰
前述のウクライナ侵攻の物価高と円安が重なり毎月のように物価が上昇しています。
令和4年の年初の対ドルレートが115円でした。
しかし8月以降急激な円安は最安値が150円までに下落し現在が140円前後で推移しています。
約30%円安は輸入価格の上昇が物価上昇に拍車をかけているようです。
異常気象による災害の増加
今年も豪雨等の自然災害が甚大な災害を引き起こし、多くの人命や財産が失われました。この影響で10月から火災保険料が改訂されました。
コロナウイルス感染症の影響
ワクチン接種が若年層を中心に拡大しない中、11月頃から感染者数が増加傾向にあり第8波に差し掛かっているようです。感染者数の拡大により生命保険の入院給付金は10月以降原則コロナ感染者の自宅待機者には対象外とされることになりました。今後は治療薬の開発と普及により収束に向かうのではないでしょうか。
このように激動した1年でした。来年も上記のことが終息してくれるとは限りませんので、それに対応する為の策が必要だと思います。
2025年には大阪で万国博覧会が開催されますので、鉄道や道路やパビリオンの建設、ホテルの建設等様々な設備投資や広告などに投資されることを考えると関西はこれから飛躍すると思われます。
また円安は輸出産業にはプラスになります。円安や経済環境の変化によるリスク分散で製造業の国内回帰が始まっていることは良いことですね。
来年は兎年、飛躍の年になることを心からお祈り致します。
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