代表社員 福田重実

年末調整の季節になりました。28年度からマイナンバー制度が導入され事業者は第三者のマイナンバーを取り扱うことになりました。今回は、マイナンバー制度の取扱いについて再度説明します。

T.マイナンバーの提供における本人確認
 事業者が従業員や報酬を支払う方(弁護士・社労士・家主等)からマイナンバーの提供を受ける場合には、本人
  確認として @マイナンバーカード Aマイナンバー通知カード+運転免許・健康保険証等(以下「確認書類」)で
  利用することになります。
 
 税務署に直接書類を提出する場合は、マイナンバーカード等と確認書類の写しを提出することになります。
 (当事務所では、原則関与先様からマイナンバーを預かり、データとして税務署に提出しますのでご安心
  ください。)

U.マイナンバーを取扱う場合の注意事項
 ⑴取得 
  事業者は、税及び社会保障の手続書類の作成等に必要がある場合に限り、従業員等にマイナンバーの提供を求める
  ことができます。
  (それ以外の目的でマイナンバーの提供を求められません)
 
 ⑵利用・提供
  事業者は、税及び社会保障の手続書類に従業員等のマイナンバーを記載して行政機関等に提出する場合のみ、
  マイナンバーを利用・提供することができます。
 (社員管理等のためのマイナンバーの利用は禁止されています。)

 ⑶保管・廃棄
  @保管 マイナンバーは、税と社会保障の手続書類の作成事務を行う必要がある場合に限り、マイナンバーを保管
   し続けることができます。
  
  A廃棄 税と社会保障に関する手続書類の作成事務をする必要がなくなった場合、法令で定められている保存期間
   等(税については7年間)を経過した場合は、速やかに廃棄・削除しなければなりません。
  (当事務所の年末調整用袋に保存期間を明記していますのでご活用してください。)
 
 ⑷安全管理措置
  事業者は、マイナンバーの漏えい・滅失・毀損の防止・その他適切な管理のために、必要かつ安全管理措置を
  講じなければなりません。また、従業員に対する必要かつ適切な監督も行わなければなりません。
  
  @組織的・人的安全管理措置 マイナンバーを取り扱う者を明確にして、その者以外がマイナンバーを取り扱わ
  ないようにする。
  
  A物理的・技術的安全管理措置 マイナンバーが記載された書類を、施錠可能な棚等に保管する。マイナンバーを
   取り扱う者以外マイナンバーに触れることのない措置を講じる。

V.当事務所の対応
  上記のようにマイナンバー制度対応は、従業員の数・会社規模に関わらず、マイナンバーの「収集・保管・破棄」
  を関与先様ご自身が行う仕組みが必要とされています。(政府ガイドライン)そのため、「収集・保管・破棄」を
  お客様に安全に運用いただくために、当事務所の基本方針としまして、全ての関与先に対してTKCの年末調整
  システムを利用し、PXをご利用の関与先様には、PXまいポータルをご提案すると共に、その運用支援を行って
  まいります。マイナンバーの運用にあたっては、PXまいポータルで収集・破棄を行い、「世界最高レベルの
  セキュリティ認証(ISO/IEC27018)」を受けている株式会社TKCのデータセンター(TISC)で保管する
  仕組みになっています。
 
 ⑴PX利用の関与先様へのPXまいポータルによるTKCデータセンターでの運用の推奨
  Point1
  マイナンバーを暗号化してTKCデータセンターに保存できます。
  
  Point2 
  事業者向けガイドラインに準拠したTKCシステムで安全かつ適正にマイナンバーを利用できます。
  
  Point3 
  TKCデータセンターに保存したマイナンバーへアクセスできるユーザを制御し、 アクセスログを自動で記録
  できるため、内部牽制が働きます。
 
 
 ⑵PXまいポータルを利用しない場合のご注意点
  @企業様のパソコンの中にマイナンバーが残りますので、パソコンをご利用にならない際におきましては、
   金庫等に入れるようにご注意願います。
   
  APX2のバックアップデータにもマイナンバーが登録されます。USBでのバックアップデータを保管し、
   御社での管理をお願いします。今まで、当事務所では、PXのバックアップデータを取得しておりましたが、
   今後はデータにマイナンバーが入っている場合はできませんので、万一データのバックアップがなくなった際
   等の対応ができなくなりますので、ご了承ください。
   (但し、PXからマイナンバーを削除している場合を除く)
 
 ⑶当事務所での関与先様に対する対応
  @年末調整袋でマイナンバーを保管・管理
  (事務所では鍵付き書庫で保管。返却後は関与先様で鍵付きの書庫等で保管)
  
  A事務所システムにてマイナンバーを入力しTKCでTISC管理します。
  
  BTKCシステムを利用し税務署に法定調書をデータで処理します。
  (PX未利用及びPXまいポータル未利用の関与先様)
  
  C源泉徴収票等法定調書の出力はマイナンバーが記載されないものを出力します。

初めての制度の運用になりますので事務所としても万全の体制で臨んでいきたいと思っています。関与先の皆様も従業員等からのマイナンバーの取得にご協力お願いします。
詳しくは、担当者からお聴きください。