今月は東大阪市で精密プレス金型・機械設計製作・精密プレス加工業を営まれている、有限会社ウシオ精工様をご紹介致します。
現在は精密プレス金型設計製作がメインですが、もともとは戦前、初代にあたる隆様のお父様が東大阪で化粧品などの容器の金型職人として始められました。
そのお仕事を、26年前に隆様が、4年前に現在三代目のお二人が後を継がれ、ご家族が中心となって頑張っていらっしゃる会社です。子どもの頃からお爺様やお父様のお仕事を手伝って袋詰めなどをしていたお二人は、自然と同じ道に進まれました。
当事務所では会長の代から顧問をさせて頂いていたのですが、当時の担当者(現マークス相談役:益金/マークス代表税理士:福田)の「そろそろお父様を引退させてあげたら?」という言葉に後押しされ、4年前、お二人揃って社長、専務となられ、本格的に会社経営に携わることとなりました。元来お二人とも技術者ですが、現在、社長は経営や営業に力を入れ、専務が現場を仕切るという形で、二人三脚で奮闘されています。
ウシオ精工さんには20年前からホームページがあります。先見の明がある会長が始められたのですが、当時はHPを持っている同業他社はまだ2軒しか無かったため非常に反響が大きく、全国から毎日2-3件も問い合わせが来たそうです。HPが当たり前になった今では件数自体は減少したものの、韓国や中国などアジアを中心とした世界からも問い合わせがあるそうです。
しかしこの厳しい時代、HPだけでは過去のような反響を得ることが出来なくなり、新たな販路として2年前より「クリエイション・コア東大阪」という常設展示場に出展されるようになりました。この「クリエイション・コア東大阪」は技術力の高いものづくり企業が集積している大阪東部地域において、中小ものづくり企業のイノベーションとマッチングの促進を目的として、東大阪市荒本北に整備された、ものづくりに関する総合的な支援施設です。
出展を行ってからは2か月に1回の案件紹介があり、現在までに数件が成約に至ったそうです。もちろん、出展しているだけで結果が出たのではなくウシオ精工さんの技術力が優れているからである事は言うまでもありません。
時代の流れと共に、金型製作は国内から安価でできる国外製品に変化しているようです。そんな中、ウシオ精工さんではコスト削減としてダイカスト製品をプレス製品にて製作するということをお客様にご提案されているようです。ダイカスト製品というのは、プラスティックのような物を溶かして細かい金型を作れるという利点はあるものの非常にコストがかかるそうです。そこで、コスト削減のため、本来は細かい金型を作り辛いプレス加工の技術を高めてダイカスト製品をプレス製品で製作し、新たな活路を見出しておられます。
「誰でもできる仕事ではなく、技術力を高めて競争に打ち勝つ」という考えは、化粧品容器の金型製作という高度な技術力が必要であった点に目をつけられた初代の方針を3代目もきっちり受け継がれているように感じます。
こちらは工場内の写真です。
1階が駐車スペースとなっていて、奥には72坪の広い工場があります。その2階部分に事務所があり事務所の窓からは工場内が見渡すことができます。事務所と作業場とのやり取りのため内線はあるのですが、時々窓から直接声をかけられている姿を拝見したことがあります。
夏にはこの工場の前でバーベキューパーティーを開催されています。今年も私と代表の福田とで参加させて頂きました。家族経営ならではのアットホームな感じと会長のマシンガントークが印象的な楽しいパーティーでした。また、来年もよろしくお願いします。
近年、中小町工場にとって非常に厳しい環境が続いていることと思います。そんな環境下ではありますが、ウシオ精工さんの獲得された高い技術力と他の何にも変えられない家族の絆をいかして、今後ますます発展していかれることを期待しております。
本日は、お忙しい中取材にご協力いただきありがとうございました。
(担当:長谷川)
有限会社ウシオ精工 様
大阪府東大阪市渋川町3-3-41
TEL:06-6720-0161 / FAX:06-6727-0046
ホームページ http://www.ushio-seiko.com/index.html
当事務所が担当させて頂いているお客様のご紹介ページです。
3ヶ月毎にご紹介させて頂きますのでお楽しみに。