黒松 美恵子
原点回帰の旅へ(後編)
先月に引き続き、社員研修旅行について紹介いたします。
2日目も、澄み渡る晴天に恵まれ、眼下に鳴門の渦潮を臨める大鳴門橋を渡り、『大塚国際美術館』を訪れました。
大塚国際美術館は、大塚グループが創立75周年記念事業として設立された日本最大級(延床面積29,412u)の陶板名画美術館です。古代壁画や世界26ヶ国190余の美術館が所蔵する現代西洋名画約1,000点が、大塚オーミ陶業株式会社の特殊技術により、原寸大かつ寸分違わぬ姿で複製されています。オリジナル作品は退色劣化を免れませんが、1,300度で特殊技術をもって焼く陶板名画は、2,000年以上にわたってそのままの色と姿で残るので、これからの文化財の記録保存のあり方に貢献できるとのことです。また、その性質上、陶板名画は写真を撮ったり直接触れたりすることもできます。
この陶板名画の始まりは、現アース製薬株式会社社長である大塚正富氏と現大塚オーミ陶業株式会社社長である板垣浩正氏が、鳴門海峡の白砂でタイルを製造したいと「一握の砂」を持ってきたことだそうです。
大塚国際美術館に入りますと、まずはバチカン市国のシスティーナ礼拝堂が、私たちを迎えてくれます。壁から天井全体が絵画に埋め尽くされ、その迫力と美しさには圧倒されました。ここは、2020年NHK紅白歌合戦で
徳島県出身の米津玄師氏が生中継の舞台として選んだ事を記憶されている方も多いのではないでしょうか。
また、システィーナ礼拝堂に入って左側の壁に米津玄師氏の「Lemon」と題された陶板画が有り印象的でした。
多くの宗教画を始め、ゴッホの「ひまわり」やダ・ヴィンチ「最後の晩餐」「モナ・リザ」など数多くの名画をこれだけ身近に鑑賞でき、芸術を堪能し尽くせたひと時でした。こちらではキリスト教による天地創造や受胎告知など、西洋に伝わる原点をも感じることができたように思いました。
淡路島に戻り、東海岸にある関与先様の「TAKAMURA COFFEE ROASTERS FACTORY AND CAFE(タカムラコーヒー・ロースターズ・ファクトリー&カフェ)淡路島店」に立ち寄りました。広い敷地に建つ倉庫のような建物に、コーヒー焙煎工場とカフェが併設されています。
中は開放的な空間が広がり、おしゃれな雰囲気の中でカフェタイムが楽しめます。コーヒーとあわせて自家製ドーナツをいただきました。
淡路島の素材にもこだわり、これから様々な取り組みを考えられているそうで、とても楽しみです。
店内にはコーヒーやワインはもちろんオシャレで美味しそうなお菓子や調味料も販売されており、買い物も楽しむことができました。
今回の社員研修旅行は、大阪の目の前にある身近な淡路島でしたが、古往今来に触れることができ、新たな気付きや感じるものがありました。日々を大切にし、皆様のお力となれますよう、所員一同精進していきたいと思います。